SDGsの視点から札幌の観光について考える
SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成されており、「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)」をスローガンに、発展途上国から先進国まで一体となって積極的な取り組みを進めています。
三井住友信託銀行は、2019年3月、札幌市民交流プラザにて、札幌と近郊に住む中1~高3の生徒22人を対象にしたESDプロジェクト「サステナブルローカルハイスクール」を開講しました。これは、SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」を起点として、持続可能な観光のためのSDGsアクション集「いいね!SDGsアクション」を、ワークショップ形式で考えてもらう試みです。
当日は、JICA北海道の野吾様、札幌市環境局の佐竹様がファシリテーターとなり、年間1,300万人、海外から200万人の観光客が訪れる国際観光都市・札幌の街の課題ついて学んだあと、札幌の街や人にやさしい観光とは何か、その普及啓発には何が必要か等について問題提起しました。
ワークショップでは、6つの班に分かれて「観光客が共に参加できる持続可能な観光」をテーマに、観光客にしてもらいたいアクションをSDGsと紐付けて考えました。生徒からは「観光客も日本のゴミの分別を体験する」「公共交通機関(電車・バス)や徒歩、自転車を利用する」「文化交流会に参加し相互理解を深める」「アイヌ民族について知る」「日本の交通ルールを知る」「ホテルでは使わない電気を消す」など、観光客を“ゲスト”として迎え入れる立場から考えたアイデアが多数出ました。
生徒たちが考えたアイデアは、観光客の普及啓発に繋がるSDGsアクション集「いいね!SDGsアクション」という冊子にまとめ、4月以降 札幌市内の観光関連施設などに設置される予定です。