住み続けたいまちについて考える
2019年11月、富山県立砺波(となみ)高校にて「新たな学び創造授業に係る公開授業と研究協議会」が開催されました。
これは、同校家庭科の永井教諭が1学期より取り組まれてきた家庭科の授業「ライフプラン×SDGs」の一環として公開された授業です。当日は、他校教諭や文部科学省調査官、教育研究者など、多数の参観者が参加しました。
授業では、高校1年生40人が、これまで学んできたSDGs、高齢者や妊婦、車椅子利用者の擬似体験などを念頭に置きながら、「人が集まる賑やかなまち」などをテーマにした事前課題を持ち寄り、地元・富山の良い点や問題点、課題や解決策についてグループで共有しました。
生徒の皆さんが「住み続けられるまちづくり」をテーマにディスカッションをするにあたり、当社がこの授業のために制作したオーダーメイドのオリジナル映像「砺波高校出身者の活動・想い」を視聴していただきました。これは、同校OBの島田さん・森松さんに事前にインタビューをした様子を収めた映像で、そのなかで、地元・富山を住み続けられるまちにするための想いや、お二人が取り組まれている活動を紹介しています。
授業後、生徒の皆さんからは、「映像をみて自分の思考をより深めることができた」「新しいものをつくることばかり考えていたが、既存の良いものを生かすことも重要だと分かった」等の感想が寄せられました。「住み続けられるまちをつくっていくのは自分たち自身である」というOBのお二人のメッセージを、しっかりと感じてもらえたようです。
公開授業終了後、参観者同士が意見交換を行う教科別協議会が開催されました。参加者からは、「映像は思考をポジティブに転換することができる」「映像は影響力が強いため、教師のリードや生徒が考える時間を確保することが必要」等、積極的な発言が相次ぎました。また、全体協議会では、公開授業での教諭の問い掛けや映像等の仕掛け、生徒の表情を映像で追って振り返る時間が設けられ、「どの教科においても、創意工夫で深い学びに繋がる授業を組み立てることができる」ということが確認できました。