「未来のまちづくりの担い手」を育むキャリア教育
三井住友信託銀行では2012年より、SDGs教育メディア「SDGs. TV」を運営する株式会社TREEと協働し、次世代を担う子供たちに向けたESD(持続可能な開発のための教育)プロジェクトに取り組んでいます。
第18回目となるESDプロジェクトは、石川県金沢市にある金沢市立高岡中学校1年生に向けて、「未来の街づくりの担い手」を育むキャリア教育を提供しました。これは、生徒が予測不可能な時代をどう生きるか・どのように社会に参画するかを考え、実現するための資質・能力を育むことを目指した企画です。前回に続き、今回のESDプロジェクトも新型コロナウイルス感染拡大を考慮し、打ち合わせから授業実施当日まで完全なリモート形式で行いました。
仕事とお金に関わるSDGs
金沢市立高岡中学校では1学期より、総合的な学習の時間を通じて「主体的に社会とかかわり、自己の生き方を考える」ための授業を実施してきました。本プロジェクトは、この総合的な学習の時間のうち「キャリア教育」がテーマの期間に、計2回の授業を提供させていただきました。
2021年10月29日、金沢支店の社員が講師となり、中学1年生約200名に向けて「仕事とお金に関わるSDGs」をテーマにオンライン授業を実施しました。講師は、日常的にお金を扱う銀行員の立場から、社会におけるお金と銀行の役割、持続可能な社会の実現に向けた銀行の活動についてお話をしました。そして、「周囲の方の役に立つことを喜びと感じてほしい、それが仕事となり、対価としてお金を得ることができる」とお伝えしました。生徒の皆さまには「働くことは社会に参画すること」という気付きや、「どう社会に貢献できるのか」について考えるきっかけを提供できたようです。
自分自身の働く目的とは
11月12日、オリジナルの映像教材を使用した授業では、加賀友禅を継承するために挑戦を続けられる金丸絵美さん、金沢市内の古民家を活用した宿泊施設運営や地域再生に取り組まれる林俊伍さんのインタビュー映像を視聴してもらいました。その後、地元・金沢で活躍するお二人の生き方やメッセージをきっかけに、クラスメイトと対話しながら「自分自身の働く目的」「自分らしく働くために大事にすること」について考えてもらいました。
生徒の皆さまからは、「身近な地域でも自分らしく働き、活躍している人がいることが分かりとても参考になった」、「将来仕事を選択する上で、自分が何を大事にするかを考えるきっかけになった」等の感想が寄せられました。
生徒の皆さまには、働くということが生活やお金のためだけでなく、自分が将来どうなりたいのか、それが社会にどのように役立ち、自らが担い手となり魅力ある街づくりに繋がることについて、学ぶ時間を提供できたのではないかと思います。
このプロジェクトを通じて、次世代を担う子供たちが、SDGsの掲げる目標や社会の課題を「ジブンゴト」として考え、今後も課題解決について自ら考え、具体的な取り組みを進めてもらうきっかけになれば幸いです。
三井住友信託銀行では今後も、SDGsの目標達成に向けた取り組みと、ESDの推進に努めてまいります。