身近な自然紹介

埼玉・里山の自然−北本自然観察公園

公園内にある「八つ橋の池」

公園内にある「八つ橋の池」

里山の景観を残す都市公園
埼玉県北本市にある北本自然観察公園は、池、湿地、ススキ原、雑木林など里山の景観を色濃く残す面積32.9haの都市公園です。公園の西側には豊かな自然を有し、川幅日本一を誇る荒川が流れています。都心から約1時間の距離にありながら、今なお希少な動植物が多数生育生息しており、身近に観察することができます。公園では生物多様性の保全を目的に、湿地の保全や外来種の駆除といった環境管理作業を、多くのボランティアの方々の協力によって行っています。公園内にある埼玉県自然学習センターは自然学習、環境教育の拠点施設で、観察会などさまざまなイベントを行っている他、公園内の生きもの情報を提供しています。
“水辺の宝石”と呼ばれるカワセミ

“水辺の宝石”と呼ばれるカワセミ

公園で見られる生き物たち
公園内にある池では年間を通して“水辺の宝石”といわれる野鳥、カワセミの姿が見られ、運が良ければみごとなダイビングで魚を捕らえるところが観察できます。
早春のススキ原では、コスミレ、ノジスミレといったスミレ類や、カントウタンポポ、シロバナタンポポなど多くの花々が枯れ野を彩ります。同じ頃、ヨシが伸び始めた湿地ではニホンアカガエルのオタマジャクシとメダカが泳ぎ回っています。かつてはどこの田んぼでも見られた生きものですが、人の手による環境の変化が、これらの生きものたちを絶滅の縁に追い込んでしまいました。
初夏、雑木林でニイニイゼミが鳴き始める頃には、夜の湿地で漆黒の闇に光るヘイケボタルが見られるようになります。例年6月下旬から8月中旬までの約2ヶ月にわたって観察できます。ホタルが姿を消す8月下旬、夕暮れと共にセミの声がやみ、一瞬の静寂の後、ススキ原は鳴く虫たちの大合唱に包まれます。「スィッチョン」と鳴くハヤシノウマオイ。心地よい音色のカンタン。そして「ガチャガチャガチャ」とひときわ豊かな声量を誇るのは姿も立派なクツワムシ。県内では希少なこの虫も、この公園では驚くほどたくさん出会うことができます。
冬は上空を飛ぶオオタカやノスリ、池に集まるカモの仲間など多くの野鳥でにぎわいます。手に届くほど間近に野鳥を観察できるのがこの公園の特徴で、ジョウビタキやアオジのかわいらしい表情が双眼鏡なしでも見られます。
秋に鳴くクツワムシ

秋に鳴くクツワムシ

ノジスミレ

ノジスミレ

現地への交通
JR高崎線北本駅西口より「北里研究所メディカルセンター病院」または「石戸蒲ザクラ入口」行きバスで15分。「自然観察公園前」バス停下車後、公園正門まで徒歩1分(センターまで徒歩3分)

埼玉県自然学習センター(文・写真)

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