とっておきのマネー情報

「サブプライム問題」の家計金融資産への影響

11月の「とっておきのマネー情報」でお伝えした通り、家計が保有する金融資産残高は、既に1,500兆円を上回っていますが、今年の7月頃から顕在化した「サブプライム問題」で、どの程度の影響を受けたのでしょうか。これを集計している日本銀行の「資金循環統計」から、家計金融資産の動きを見てみましょう。

家計金融資産残高の推移

2007年9月末までの金融資産の動きは、表1のとおりです。サブプライム問題の影響としては、7-9月の3か月間で投資信託に▲3.0兆円の損失が出ています。6月末の残高から▲3.9%の損失が出たということになります。6月末から9月末にかけて日経平均株価が18,138円から16,786円まで下落したことや、円ドルレートが1ドル=123円から115円前後まで円高が進んだことによるものと思われます。また同じ期間に、家計が保有する上場株式には▲10.1兆円、下落率にして▲9.2%の損失が生じました。

しかし、投資信託の残高増が止まったわけではありません。前年の同じ時期の残高との差を示した表1の一番右側の列を見ると、99月末の残高は前年同期よりも+16.7兆円増えており、上場株式の減少分▲6.7兆円を差引いても、+10兆円の増加です。7月以降の金融市場の混乱で損失は出ましたが、それまで時価が上昇していたことに加えて、投資信託への資金流入(新たな購入)も続いているので、残高の増加基調は続いているというわけです。

また現預金に目を移すと、郵便貯金が前年差▲12.6兆円と大きく減少しているものの、その他の銀行等の預金は、定期預金が同+11兆円、流動預金も+4.8兆円増加しています。既にゼロ金利の時期は脱して、普通預金と定期預金の金利差は広がり始めているにもかかわらず、流動預金に滞留する資金がまだ増えているのは少し意外にも思えますが、「まだまだ金利は低い」という考えの下、より良い投資先が見つかるまで様子を見ている人が多いのかも知れません。

家計金融資産全体では1,536兆円、前年同期差で+22.3兆円の増加になります。このうち、ここ1年間の時価変動分は+2兆円ですので、差引いて年間20兆円もの資金が家計金融資産に流れ込んできていることになります。

家計金融資産への資金流入額

7−9月の3か月間で、金融資産の時価変動によって生じた家計金融資産の損失は約▲20兆円でした(先程数字を見た投資信託の▲3兆円、上場株式の▲10兆円に加えて、他の資産の損失が約▲7兆円ありました)。1年間に流入してくる資金と同じ額が、3か月の間に損失となったわけですから、やはり「サブプライム問題」はある程度の影響を与えたということになります。しかし、年間20兆円もの資金流入が続いていることを考えると、いつまでも相場の下落が続くのでない限り、家計金融資産の増加基調に大きな変化は無いと考えるべきでしょう。

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