第5回 受賞作品

大賞3作品、準大賞20作品、
学校賞受賞校名をご紹介いたします。
受賞者の皆さまの大切な思いがつまった
「わたし遺産」。ぜひご覧ください。

第5回 選定を終えて

栗田 亘(コラムニスト)

人から人へ、思いを

 人と人とを、「思い」が繫いでゆく。繫がれた「思い」は、さらに人と人とを繫ぐよすがとなる。抽象的な表現になりますが、応募作を読みながら、そんな発想が浮かびました。中身が年ごとに、確実に濃くなっています。

穂村 弘(歌人)

時間の結び目

 「わたし遺産」の本質は記憶だと思う。モノやコトやヒトの背後にある特別な記憶。それは時間の結び目のようなものではないか。他人の目には見えず、本人にも解けない。そんな大切な結び目たちに一人一人の言葉を通して触れることができた。

大平 一枝(ライター)

同じ物語はない

 今は亡き人を想う遺産が多かった。見過ごしがちな小さな事象から愛する人をたどり、深い物語が紡がれる。どれも似ていない。思い出の数だけわたし遺産があるのだとわかる。現在や未来を感じる遺産もまた期待したい。