2020年8月、愛知県内の小中高の教職員約40人を対象に、ESDプロジェクトとして「ESD推進指導者研修会」を実施しました。

本プロジェクトは、愛知県教育委員会が3年前より開始した持続可能な社会の担い手を育てるための研修会に協力したもので、今回は新型コロナウイルス感染拡大を考慮し、打ち合わせから研修会まで完全なリモート形式で行いました。当日は県内の各学校にいる参加者と首都圏にいる講師をオンラインでつなぎ、ESDとSDGsを取り入れた授業の実践について、リモート形式の講義を受講してもらいました。

研修会前半は、鎌倉SDGs.TVオフィスから松尾沙織氏が「SDGsを知ろう」をテーマに講義をしました。昨今の気候変動による災害や生物多様性の損失等、身近な事例を挙げながら「2020~2030年は行動の10年であること」などを学びました。限られた時間のなかで、動画視聴、個人ワークやグループワークも行い、各自が考えた意見を共有したほか、探求の時間にどのようにSDGsを反映させたらよいかなど、活発なディスカッションを行いました。

研修会後半は、横浜市立日枝小学校から住田昌治校長が「教育活動へのSDGsの取り入れ方」をテーマに講義をしました。持続可能な社会の担い手となるために子供たちをどのようにSDGsにたどり着かせるのか、正解がない問いに対してともに考え、学ぶにはどうしたらよいのかなど、住田校長が実践されている具体的な取り組み事例とともに、大変興味深いお話をしていただきました。

オリジナル映像「砺波高校出身者の活動・想い」 鎌倉SDGs.TVオフィスから松尾沙織氏が講義をしました

今回の研修会は、完全リモートで「講義→ディスカッション→共有→まとめ」を実施する本プロジェクト初の試みでしたが、参加者の教職員の皆さまには新しい学習の形としてリモート形式の講義を体感しながら、ESDやSDGsをどのように教育現場に浸透させていくかについて考えていただくことができました。2020年度より、小学校から年次進行で実施される「学習指導要領」では、生徒たちがより広い視野をもって物事を主体的に学ぶ姿勢が求められることになります。このESDプロジェクトを通じて、次世代を担う子供たちがSDGsを身近に感じ、持続可能な社会とは何かについて考え、具体的な取り組みを始めてもらうきっかけになれば幸いです。

オリジナル映像を視聴する生徒の皆さん 横浜市立日枝小学校から住田昌治校長が講義をしました
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