国際金融規制への対応

三井住友信託銀行のサステナビリティ活動

バーゼル規制への対応

銀行の健全性についての国際標準の規制であるバーゼル規制は、自己資本比率規制等の最低所要水準を定めた「第一の柱」、金融機関の自己管理と監督上の検証を定めた「第二の柱」、適切な開示に基づいた市場による評価を受ける市場規律について定めた「第三の柱」に対応することが求められています。本邦においては、2007年3月から「バーゼルU」の適用が開始され、さらに2013年3月から、自己資本の質と量の充実・リスク捕捉の強化等が図られた自己資本比率規制、レバレッジ比率規制、流動性規制から構成される「バーゼルV」が段階的に導入されています。
当グループでは、リスク管理の高度化に向けた取り組みの一環として、自己資本比率算定においては、オペレーショナル・リスクについて2014年3月から先進的計測手法を、信用リスクについて2015年3月から先進的内部格付手法を導入しています。また、2015年3月から、自己資本比率に加えて、流動性規制のうち流動性カバレッジ比率が第一の柱として、レバレッジ比率が第三の柱として導入されています。
このほか、金融安定理事会(FSB)が指定する「グローバルなシステム上重要な銀行」(G-SIB)の「国内版」である「国内のシステム上重要な銀行」(D-SIB)に、当グループは2015年12月から指定されており、自己資本比率規制の上乗せ(0.5%)対象となっています。
バーゼルV導入後も、バーゼル銀行監督委員会は、自己資本比率規制の見直しを継続的に検討してきましたが、リスクの適切な反映と規制の簡素さ・比較可能性を確保すべく、自己資本比率の分母であるリスクアセット計測手法に関する見直しが2017年12月に最終合意されました。これは、銀行による内部モデルの利用範囲を一部制限するとともに、標準的手法による資本フロアを導入することで、内部モデルによるリスクアセットの過小評価を抑えることを主眼としています。規制見直しの最終化を受け、当グループとしても、新規制の導入に向けて適切に対応していきます。
本見直しが2022年から段階的に適用予定であることを踏まえると、当グループでは今後の資本蓄積等により十分対応可能であると見込んでいます。一方、個別の与信取引ではリスクウェイトが変動する見込みのため、適切な採算管理やポートフォリオ運営を今後推進していく予定です。

信用リスクアセット計測手法の概念図

資本フロアの仕組み

その他の国際金融規制への対応

リーマンショックへの対応として始まった国際的な金融規制改革は、前述自己資本比率規制、流動性規制のほか、ガバナンス・リスク管理強化、店頭デリバティブ市場改革、銀行のリスク削減(ボルカー・ルール、リングフェンス)、TooBig To Fail対応など、既に多くの規制が実施段階に入っており、当グループは必要な対応を適宜実施しています。
今後、強化・具体化される主な規制としては、以下に着目しており、「お客さま本位」の精神のもと、お客さまの大切な資産をお預かりする信託銀行グループとして、着実な対応を図っていきます。

コンダクトリスク

近年、各国の金融当局の間で注目を集め、特に英国において規制化が進んでいる概念です。各国共通の定義はありませんが、金融機関が社会規範・健全な市場維持・顧客利益に反する行為を行うリスクとされることが多いようです。当グループでは、各国当局の動向を注視しつつ、「お客さま本位の徹底 -信義誠実-」を行動規範として、コンダクトリスクの顕在化の未然防止と顕在化時に適切に対応する体制の整備を進めています。

ファンド・資産運用業者への規制強化

2017年1月、金融安定理事会(FSB)は「資産運用業の活動から生じる構造的な脆弱性への対応政策提言」を公表、①ファンドの投資とファンドユニット解約に係る契約条件間の流動性ミスマッチ、②投資ファンドのレバレッジ、③オペレーショナル・リスクおよびストレス時の投資契約移管、④資産運用会社とファンドによる証券貸借取引業務の4分野について構造的な脆弱性を指摘し各種政策提言案を提示しました。また、証券監督者国際機構(IOSCO)は、各国当局の国内法制化における指針として、投資ファンドに関する各種の規制やプラクティスの枠組みを順次公表しています。当社は、お客さまの資産運用を担う信託銀行グループとして、これらの規制に関する情報収集・対応に努めています。

サイバーセキュリティ

金融に関わるビジネス・業務がデジタル化され、システムがネットワークにつながることで、サイバーセキュリティに係るリスクがより一層高まっている状況にあります。これに対応すべくG7財務大臣・中央銀行総裁会議などにおいて、金融分野のサイバーセキュリティに関する国際的な議論が行われており、各国でサイバーセキュリティに対するリスク評価、金融機関が備えるべき技術的対応や態勢について規制化が進められています。当グループでも、業務管理部にグローバルIT統括室、サイバーセキュリティ対策チーム等を設置し、当グループのグローバルネットワークにおけるサイバーセキュリティ対応態勢整備を推進しています。

当社対応体制

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