生き方・暮らし方

よりよい高齢社会のための「老年学」

老年学とは

「老年学」という学問をご存知でしょうか。
英語ではジェロントロジー(gerontology)と呼ばれ、1903年に生まれた比較的新しい学問です。加齢に伴って生じるさまざまな課題を扱い、生涯をより良く生きるための方法を追究していくことを目的に、医学や心理学、生理学、社会学、栄養学など、さまざまな学問分野が連携して取り組んでいこうという学際的な視点が特徴の学問です。

高齢社会に生きる人々の幸せな暮らしを実現していくためには、人間関係や心身の健康、介護のあり方など、さまざまな側面からアプローチしていく必要があります。老年学では、あらゆる学問を視野に入れ、社会に対して、人々の健康で幸せな生活の実現に向けた提言をしていくことを目指しています。

老年学(gerontology)

1903年、ロシアの免疫学者メチニコフが、ギリシャ語の「老齢」(ジェロン)と学問を意味するトロジーをあわせて創った新しい用語。
当時の欧米先進国では平均寿命が50歳を越えはじめ、高齢期の問題を扱う学問が必要とされたことから、老年学が誕生した。
老年学が研究すること
具体的には、老年学はどのようなテーマを扱っているのでしょうか。 加齢に伴う身体的・心理的な問題の科学的な研究はもちろんのこと、歴史、哲学、宗教、文学など人文学の見地からの研究や、高齢者に役立つ知識の応用に関する内容が扱われます。
また、高齢者のみならず、高齢社会に一緒に生きる人たちとの関わりも重要な点で、世代間の問題についても研究がなされています。
何歳になっても人は発達する
人は誰でも、老いとともに身体機能が衰えます。しかし、精神や知恵の面では、老化とともに獲得するものがあることが、老年学の研究の中で明らかにされてきました。それが、人間は加齢によって体力や身体機能が衰えるが、人格や能力の面では生涯発達していくという「生涯発達理論」です。老化によって失うものを精神面や能力の円熟で補いながら、生涯成長を続けていくのです。
老年学は、よりよい高齢社会を築く方法のみならず、歳をとることの豊かさ・奥深さを教えてくれます。
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