第6回 心のふるさと賞

第6回より「わたし遺産」の
更なる発展を目指し、
わが町、わが村、のこしたい・伝えたい
「ふるさと」への思いを未来へ伝える
「心のふるさと賞」を新設しました。
(敬称略)

【選評】穂村 弘

 おじいちゃんのリアカーは、子供たちを乗せて真夏のでこぼこ道をゆく、その先には眩しい海がある。文章を読むだけで生き生きと光景が目に浮かぶ。映画のワンシーンのような鮮やかさと懐かしさ。

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河野いづみ様の御祖父様は明治生まれで、厳しく怖い人だったそうです。普段は「海行こうか」などと言い出さない御祖父様が誘ってくれた、特別な夏の一日。当時の道は凸凹。辺りには田んぼと塩田が広がり、遮るものの無いカンカン照りの中、約2km、往復4kmもリアカーを引っ張って行くのは、さぞ大変だったことでしょう。そんな御祖父様の後ろ姿が、楽しく遊んだ海水浴場の風景とともに、ふるさとの記憶として鮮明に残っているそうです。

イラスト