和白干潟 和白干潟

水鳥が飛来する干潟

和白干潟は博多湾の東奥部、和白海域(300ha)にある砂質干潟です。面積は約80haあり、日本海側では最大規模の干潟です。博多湾沿岸はほとんど人工の海岸ですが、ここには砂浜、岩礁地帯からヨシ原、クロマツ林へと続く貴重な自然海岸が残っています。干潟本来の景観が残る干潟として、2009年に朝日新聞社などから「にほんの里100選」に選ばれています。ハママツナ、ハマシオン(絶滅危惧Ⅱ)などの塩生植物が豊富です。また東アジアの水鳥の渡りルートの交差点にあたる国際的に重要な場所で、1980年以降238種の野鳥が観察されています。

和白海域は2003年に「国指定和白干潟鳥獣保護区」に指定され、2004年には環境省のラムサール条約登録湿地の候補地にもなりました。1988年に「和白干潟を守る会」ができて、観察会やクリーン作戦などの保全活動をしています。

和白干潟のシンボル、ミヤコドリ 和白干潟のシンボル、ミヤコドリ

和白干潟の生きものたち

春と秋にはシベリアからオーストラリアなどへの渡りのシギやチドリたちが立ち寄っていきます。夏期は干潟の生き物たちの繁殖期で活動が活発になります。コメツキガニやハクセンシオマネキ(絶滅危惧Ⅱ)など15種類以上のカニたちが生息しています。冬期は和白干潟の水鳥が一番多い季節です。スズガモやホオジロガモなどの海ガモ類は和白干潟の沖合いに浮かび、沿岸の浅い海にはマガモやヨシガモなどの淡水ガモがいます。潮が引いて干潟が出てくると、和白干潟のシンボルのミヤコドリやハマシギなどが干潟で食事をします。クロツラヘラサギ(絶滅危惧ⅠA)・ズグロカモメ(絶滅危惧Ⅱ)・ツクシガモ(絶滅危惧ⅠB)などの越冬地としても重要です。

絶滅が心配されるクロツラヘラサギ 絶滅が心配されるクロツラヘラサギ
はさみを振るハクセンシオマネキ はさみを振るハクセンシオマネキ

現地への交通

JR香椎線 和白駅下車徒歩5分または西鉄貝塚線 唐の原駅下車徒歩5分

(駐車場が無いので、公共交通機関をご利用ください。)

和白干潟を守る会新規ウィンドウで開く(文・写真)

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