第8回 心のふるさと賞

(敬称略)

【選評】栗田 亘

 読んでいると、自分のことみたいに懐かしさが迫ってきます。ちょっと胸が痛くなるような懐かしさです。いつまでも記憶したい昔です。地図で探すと、その島はたしかに蝶の形で、青い海に浮いていました。

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作品に描かれた昭和30年代後半は日本映画のまさに黄金時代。椛島でも毎年催されていた映画会は集落に住む誰もが楽しみにしていたイベント。幼かった小林様も大画面・大音量で展開する物語に心を奪われ、今でも映画好きであることに繋がる強烈な原体験だったそうです。しかし、それにも増して鮮明に記憶に残っているのが満天の降るような星空でした。かつての生家も草木に覆われ、スクリーンとなった役場も小学校も消えてしまった今、その光景はいつまでも大切にしたい、そして誰かに伝えたいふるさとの姿だ、と自ら描かれたイラストとともにお話してくださいました。

イラスト