第10回 受賞作品

節目となった第10回は、
9,634作品のご応募をいただきました。
いずれの作品も、作者や登場人物の表情が
自然と浮かんでくるような、
温かな魅力に溢れていました。
大賞3作品、準大賞20作品、心のふるさと賞
1作品、学校賞受賞校名をご紹介いたします。
受賞者の皆さまの大切な思いがつまった
「わたし遺産」。ぜひご覧ください。

第10回 選定を終えて

穂村 弘(歌人)

魔法の遺産

 「わたし遺産」を読むたびに、その分け前を貰った気分になる。私が生まれる前に、一度も行ったことのない場所で起きた出来事に、心が震えることもある。人に分けても少しも減らず、逆にどんどん増えてゆく魔法の遺産だ。

大平 一枝(ライター)

その年ごとの個性が

 選に漏れたものを含め、例年より命や戦争に触れた作品が多かった。10年前の開始時は震災のテーマが目立った。年ごとに時代が見える。選びながらたくさんの学びをいただく。いっぽう日常のささやかな出来事に着目した秀作も増え、選考は嬉しく悩んだ。

※竹内一郎(劇作家・演出家)を選定委員に
予定していましたが、事情により変更となりました。