ポジティブ・インパクト・ファイナンスの取組み事例(住友ゴム工業株式会社)
2022年8月
2023年11月評価更新
2024年7月評価更新
ポジティブ・インパクト評価(要約)
住友ゴムグループは、2020年12月に企業理念体系「Our Philosophy」を制定し、Purpose「未来をひらくイノベーションで最高の安心とヨロコビをつくる。」を企業活動におけるすべての行動の起点とした経営を行っている。Purposeを体現するため2021年8月に策定したサステナビリティ長期方針「はずむ未来チャレンジ2050」は、社会と住友ゴムグループが持続的成長を遂げていくための2050年を見越した長期視点での方針である(図表①)。
住友ゴムグループは、ESG経営を推進するにあたり、「サステナビリティ推進委員会」と「サステナビリティ推進担当者会議」の2層構造で行っている。サステナビリティ経営推進本部が中心となり、ESG担当取締役を委員長とした「サステナビリティ推進委員会」を年2回開催し、マネジメントレビュー実施によるESG経営に関するガバナンスの強化を図っている。また、グループを網羅する形で各事業・関係会社から全58名をサステナビリティ推進担当者として任命し、グループ全体でのサステナビリティに関する情報共有・ESG経営の推進を目的として「サステナビリティ推進担当者会議」を3回開催している(図表②)。
また、2023年度にサステナビリティビジョンを策定。「Governance(充実したガバナンス体制の構築)」「Ecology(持続可能な地球環境の追求)」「Next(次世代型技術・製品サービスの開発)」「Kindness(一人ひとりが輝ける風土の醸成)」「Integrity(社会への誠実さの体現)」の5つの枠組みで構成されており、特定した重要課題を当該ガイドラインに落とし込み、各項目で活動を推進している(図表③)。
本評価においては、住友ゴムグループの事業活動全体に対する包括的分析が行われ、「事業活動の環境負荷低減」・「次世代型技術・製品の開発」・「一人ひとりが輝ける寛容な風土」・「社会への誠実さ」の4項目のインパクトを特定し、それぞれのインパクトについて目標と指標(KPI)を設定した(図表④)。
図表①:サステナビリティ長期方針

図表②:サステナビリティ推進体制

図表③:サステナビリティビジョン

図表④:ポジティブ・インパクト・ファイナンスで設定した目標と指標(KPI)
テーマ | 内容 | 目標と指標(KPI) | SDGs |
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事業活動の環境負荷低減 |
環境配慮型商品の開発と環境方針に基づいたグローバル環境経営の推進
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次世代型技術・製品の開発 |
新しいモビリティがタイヤに求める価値の創出に向けた研究・製品開発
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一人ひとりが輝ける寛容な風土 |
多様な人材が互いに尊重し合い、いきいきと働ける風土を醸成する人事制度・施策の推進
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社会への誠実さ |
住友ゴムグループ「持続可能な天然ゴム方針」に沿ったステークホルダーとの連携による取組推進
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上記KPIのモニタリング状況
テーマ | 目標と指標(KPI) | 2022年度実績 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | ||||
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当初 | 2023年11月更新 ※2023年度実績よりモニタリングいたします。 |
2024年7月更新 ※2024年度実績よりモニタリングいたします。 |
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1 | 事業活動の環境負荷低減 |
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(a)低炭素社会の構築 |
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変更なし |
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2017年比15%削減 |
2017年比30%削減 |
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(b)循環型社会の形成 |
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変更なし |
変更なし |
23生産拠点でのゼロエミッション達成 |
24生産拠点でのゼロエミッション達成 |
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(c)持続可能な原材料調達 |
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変更なし |
変更なし |
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2 | 次世代型技術・製品の開発 |
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新しいモビリティがタイヤに求める価値の創出に向けた研究・製品開発 |
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変更なし |
変更なし |
アクティブトレッドに関する技術開発、中期計画で2024年のアクティブトレッド技術搭載の次世代タイヤ発売を発表 |
アクティブトレッド技術を搭載した次世代オールシーズンタイヤDUNLOP「SYNCHRO WEATHER」を「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」にて発表、2024年10月に発売 |
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3 | 一人ひとりが輝ける寛容な風土 |
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多様な人材が互いに尊重し合い、いきいきと働ける風土を醸成する人事制度・施策の推進 |
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変更なし |
変更なし |
3.8% |
4.3% |
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4 | 社会への誠実さ |
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住友ゴムグループ「持続可能な天然ゴム方針」に沿ったステークホルダーとの連携による取組推進 |
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変更なし |
82% |
87% |
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