2022年10月

2026年7月評価更新

ポジティブ・インパクト評価(要約)

住友重機械工業株式会社(以下「住友重機械工業」)は、1888年創業の総合重機械メーカーであり、国内外に事業基盤を有している。メカトロニクス分野では減速機やモータ、半導体関連機器などを展開している。インダストリアルマシナリー分野では射出成形機や医療機器を、ロジスティックス&コンストラクション分野では建設機械や運搬機械を提供している。さらに、エネルギー&ライフライン分野ではエネルギープラントや水処理設備などを通じて社会インフラを支えている。

住友重機械工業は、「住友の事業精神」を堅持するとともに、「同社グループの経営理念」を重視し、持続的な発展と企業価値の向上を実現することで、ステークホルダーの期待に応えるとしており、事業活動とサステナビリティの統合を図ることを目的とし、「サステナビリティ基本方針」を取締役会で決議・策定している(図表①)。これは、従来のCSRを、持続可能な社会の実現と自社の持続的な成長を目的とした取り組みに引き上げるべく策定されたものである。中長期的視点でサステナビリティ課題を審議・モニタリングし、グループ全体のサステナビリティ戦略を実行・牽引することを目的に、住友重機械工業は「サステナビリティ委員会」を設置しており、同委員会は取締役社長が議長を務め、執行役員並びにセグメント長及びグローバル戦略本部サステナビリティ推進部長で構成されている。また、業務執行監査の観点から常勤監査役もオブザーバーとして出席している。同委員会は、年2回開催され、サステナビリティ推進に関わる方針や重要課題、施策などについて審議し、その結果等を取締役会に報告している(図表②)。

住友重機械工業は、社会とともに成長し続けることを目的として、事業活動を通じて優先的に取り組むべき7つのマテリアリティを特定している。特定した重要課題を「価値創造のための重要課題」と「経営基盤強化のための重要課題」の2つのカテゴリーに大別し、前者は機械メーカーとしての強みを活かして社会に貢献する課題として「環境負荷の低減」、「よりよい暮らし・働き方の実現」を掲げ、後者は社会の一構成員である企業として貢献する課題として「従業員の安全・健康・育成」、「地域との共存・共栄」、「持続可能なサプライチェーンの構築」、「ガバナンスの強化」、「製品品質の確保」を掲げている(図表③)。

本PI評価では、住友重機械工業の事業活動全体に対する包括的分析を行った。住友重機械工業のサステナビリティ活動も踏まえ、インパクトエリア/トピックにつき特定のうえ「(1)CO2排出量削減への貢献」、「(2)サーキュラーエコノミーへの挑戦」、「(3)自動化/省人化、先進化、省エネ化への貢献」及び「(4)人材マネジメント」のインパクトを選定した。そして、各インパクトに対してKPIを設定した。インパクト(1)~(4)は、いずれも住友重機械工業のマテリアリティに係るものである。今後、これらのインパクトに係るKPI等に対して、モニタリングを実施する予定である。

図表①:「住友の事業精神」、「パーパス」及び「経営理念」と「サステナビリティ基本方針」

図表①「住友の事業精神」、「パーパス」及び「経営理念」

図表②:サステナビリティ推進体制

図表②サステナビリティ推進体制

図表③7つのサステナビリティ重要課題

図表③7つのサステナビリティ重要課題

図表④:ポジティブ・インパクト・ファインスで設定した目標と指標(KPI)

テーマ 本テーマが創出するインパクト 目標と指標(KPI) SDGs
CO2排出量削減への貢献

カーボンニュートラルの実現

  • (a)

    事業活動におけるCO2排出量削減

    目標
    • 製品の製造時のCO2排出量(Scope1、2)を2030年までに50%削減(2019年度比)
    指標(KPI)

    事業活動によるCO2排出量(Scope1、2)

  • (b)

    製品使用時におけるCO2排出量削減

    目標

    製品使用時のCO2排出量(Scope3カテゴリ11)を2030年までに30%削減(2019年度比)

    指標(KPI)

    製品使用時のCO2排出量(Scope3カテゴリ11)

13 気候変動に具体的な対策を
サーキュラーエコノミーへの挑戦

資源の有効活用を通じて循環型社会に貢献

  • (a)

    事業活動での廃棄物ゼロ

    目標

    事業活動での廃棄物ゼロを目指す

    指標(KPI)

    廃棄物排出量(発生量、最終処分量)(t)

  • (b)

    資源再生による廃棄物削減に貢献する製品の研究開発強化

    目標

    資源再生に資する取組の推進

    指標(KPI)

    資源再生に資する製品・技術等の開発状況

12 つくる責任 つかう責任
自動化/省人化、先進化、省エネ化への貢献

製品の自動化・省人化によるインフラ高度化を通じた労働生産性の向上・労働環境の改善

  • 「製品の自動化・省人化」を通じたインフラ高度化に関する研究開発の強化

    目標

    製品の自動化・省人化を通じたインフラ高度化による、お客様の労働生産性向上・労働環境の改善

    指標(KPI)

    「製品の自動化・省人化」を通じたインフラ高度化に資する研究開発の状況

8 働きがいも経済成長も
9 産業と技術革新の基盤を作ろう
人材マネジメント
  • (a)

    従業員一人ひとりの個性や属性の違いを尊重し、個々の能力を最大限に発揮できる組織風土の醸成

  • (b)

    社員一人ひとりが安全・安心・健康に、いきいきと働ける職場の実現

  • (a)

    ダイバーシティ・マネジメントを通じ、多様な人材が活躍できる職場づくりに注力する

    目標
    • 新規学卒者の採用における女性比率毎年20%以上
    • 女性管理職比率を以下とする
    • 2027年1月1日までに国内連結3.7%、単体5.0%超
    • 2031年1月1日までに国内連結8.0%、単体10.0%
    指標(KPI)
    • 新規学卒者の採用における女性比率(%)
    • 管理職に占める女性比率(%)
  • (b)

    労働安全衛生マネジメントを通じ、安全を最優先とする職場づくりに注力する

    目標

    労働災害ゼロの実現(同社単体)

    指標(KPI)
    • 業務上死亡者数(人)
    • 労働災害発生件数(件)
    • 災害度数率
    • IS45001取得拠点比率(%)
5 ジェンダー平等を実現しよう
8 働きがいも経済成長も
8 人や国の不平等をなくそう

上記KPIのモニタリング状況

テーマ 目標と指標(KPI) 2022年度実績 2023年度実績 2024年度実績 2025年度実績
当初 2026年7月更新
※2025年度実績よりモニタリングいたします。なお、テーマ4のみ2024年度実績からのモニタリングとします。
1 CO2排出量削減への貢献
  • (a)

    事業活動におけるCO2排出量削減

目標
  • 2050年までにグループ全体でのカーボンニュートラル(CO2排出量実質ゼロ)を目指す
  • 製品の製造時のCO2排出量(Scope1、2)を2030年までに50%削減(2019年度比)
目標
  • 製品の製造時のCO2排出量(Scope1、2)を2030年までに50%削減(2019年度比)
  • 事業活動によるCO2排出量(Scope1、2):193,806 t-CO2
  • 2019年度比1.69%増加
  • 事業活動によるCO2排出量(Scope1、2):156,903 t-CO2
  • 2019年度比17.67%削減
  • 事業活動によるCO2排出量(Scope1、2):132,604 t-CO2
  • 2019年度比29.89%削減
 
指標(KPI)

事業活動によるCO2排出量(Scope1、2)

指標(KPI)

CO2排出量(Scope1、2)

  • (b)

    製品使用時におけるCO2排出量削減

目標

製品使用時のCO2排出量(Scope3カテゴリ11)を2030年までに30%削減(2019年度比)

目標

変更なし

  • 製品使用時のCO2排出量(Scope3カテゴリ11):79,946,933 t-CO2
  • 2019年度比64.55%削減
  • 製品使用時のCO2排出量(Scope3カテゴリ11):75,463,187 t-CO2
  • 2019年度比66.54%削減
  • 製品使用時のCO2排出量(Scope3カテゴリ11):65,887,134 t-CO2
  • 2019年度比70.79%削減
 
指標(KPI)

製品使用時のCO2排出量(Scope3カテゴリ11)

指標(KPI)

変更なし

2 サーキュラーエコノミーへの挑戦
  • (a)

    事業活動での廃棄物ゼロ

目標

事業活動での廃棄物ゼロを目指す

目標

変更なし

1,004t

同社グループ内の廃棄物関連目標として設定している「埋立率0.5%未満を目標としたゼロエミッション継続」と「廃棄物発生量原単位削減(国内:2017~2019年度平均維持、海外:2019年度比3%削減)」は計画通り進捗。

1,106t

廃棄物排出量目標は、売上高原単位で国内では2017年から2019年度平均以下の維持と設定しており、2023年度は29.0%の削減となり目標達成。

881t

廃棄物排出量目標は、売上高原単位で国内では2020年から2023年度平均以下の維持と設定しており、2024年度は24.5%の削減となり目標達成。

 
指標(KPI)

廃棄物排出量(最終処分量)(t)

指標(KPI)

廃棄物排出量(発生量、最終処分量)(t)

  • (b)

    資源再生による廃棄物削減に貢献する製品の研究開発強化

目標

資源再生に資する取組の推進

目標

変更なし

プラスチックの環境問題対応として、プラスチック機械事業部にて、ケミカルリサイクルによる高品質製品に再生可能な重合工程の検討を実施。

金属資源再生では、住友重機械ハイマテックスの圧延ロールで、再生資源材の比率を向上させる取組を行っている。

  • FINEMAG UK型:自動車・製鉄業界向け超高磁力マグネットセパレータ。フィルタなどの廃棄物が発生しない。
  • Smart Flipper:食品パッケージ・高機能フィルム業界向けラミネータ/キャスト成形用自動偏肉補正Tダイ。使用樹脂量の大幅な削減を実現している。
 
指標(KPI)

資源再生に資する製品・技術等の開発状況

指標(KPI)

変更なし

3 自動化/省人化、先進化、省エネ化への貢献
  • 「製品の自動化・省人化」を通じたインフラ高度化に関する研究開発の強化

目標

製品の自動化・省人化を通じたインフラ高度化による、お客様の労働生産性向上・労働環境の改善

目標

変更なし

  • 建設機械の運転支援、遠隔・自動化や電動化に関する技術開発を推進、移動体やロボット商品の知能化・高度化、適用試験を実施。
  • センシング、情報処理技術を用いて、建設機械、物流搬送機械の自動化領域を拡大。
  • メカトロニクス事業においては、高効率モータの開発、ロボット技術(ロボット用精密制御減速機、3次元検査システム)による労働生産性向上等を実施。
  • ロジティックス&コンストラクション事業においては、スマート物流(高密度自動倉庫)による労働生産性向上等に取組み中。
  • エネルギー&ライフラインにおいては、プラント運転支援システムによる効率改善・運転員サポートを企図。
  • メカトロニクス事業においては、省エネ(高効率対応)、ギアレスビジネス(VFD、モータ)、診断機能(予防、予知保全)等の分野にてロボティクス・自動化を展開。
  • ロジティックス&コンストラクション事業においては、13.5トン電動ショベルや、ARTG:遠隔・自動化RTG(Automatic Rubber Tired Gantry crane)等を今後の市場導入に向け開発中(デモ機を展示会に出展)。
  • エネルギー&ライフラインにおいては、プラント運転支援システムによる効率改善・運転員サポートを企図している。
  • 造船業界向けにクレーンの稼働状況を可視化・分析するDXツール「SIRMS(SHI-MH Integrated Remote Monitoring System)」の提供を開始。
 
指標(KPI)

「製品の自動化・省人化」を通じたインフラ高度化に資する研究開発の状況

指標(KPI)

変更なし

4 人材マネジメント
  • (a)

    ダイバーシティ・マネジメントを通じ、多様な人材が活躍できる職場づくりに注力する

目標
  • 新規学卒者の採用における女性比率20%以上
  • 2023年4月1日時点の管理職に占める女性数24名(2015年4月対比倍増)
目標
  • 新規学卒者の採用における女性比率毎年20%以上
  • 女性管理職比率を以下とする
  • 2027年1月1日までに国内連結3.7%、単体5.0%超
  • 2031年1月1日までに国内連結8.0%、単体10.0%
  • 新規学卒者の採用における女性比率:20.8%(単体ベース)
  • 管理職に占める女性数:28名(2.7%)(2022年12月)
  • 新規学卒者の採用における女性比率:18.1%(単体ベース)
  • 管理職に占める女性数:34名(3.2%)(2023年12月)
  • 新規学卒者の採用における女性比率:24.1%(単体ベース)
  • 管理職に占める女性数:3.3%(2024年12月)
 
指標(KPI)
  • 新規学卒者の採用における女性比率(%)
  • 管理職に占める女性数(人)
指標(KPI)
  • 新規学卒者の採用における女性比率(%)
  • 管理職に占める女性比率(%)
  • (b)

    労働安全衛生マネジメントを通じ、安全を最優先とする職場づくりに注力する

目標

労働災害ゼロの実現(同社単位)

目標

労働災害ゼロの実現(同社単体)

  • 業務上死亡者数:0名
  • 労働災害発生件数:6件
  • 災害度数率:0.4%
  • ISO45001取得拠点比率:66.6%(国内主要製造拠点)
  • 業務上死亡者数:0名
  • 労働災害発生件数:9件
  • 災害度数率:0.7%
  • ISO45001取得拠点比率:66.6%(国内主要製造拠点)
  • 業務上死亡者数:0名
  • 労働災害発生件数:12件
  • 災害度数率:0.9%
  • ISO45001取得拠点比率:83.3%(国内主要製造拠点)
 
指標(KPI)
  • 業務上死亡者数(人)
  • 労働災害発生件数(件)
  • 災害度数率(%)
  • ISO45001取得拠点比率(%)
指標(KPI)
  • 業務上死亡者数(人)
  • 労働災害発生件数(件)
  • 災害度数率
  • ISO45001取得拠点比率(%)
5 CSR調達の推進
  • CSR調達ガイドラインに基づいたサプライチェーンマネジメントの高度化

目標

サプライチェーン全体を通じたCSR調達の取り組み推進

-

様々な活動を通じて、サプライチェーン全体でポジティブ・インパクトの増大とネガティブ・インパクトの抑制が進んでいることから、2025年度以降本目標は廃止。

6.6%

7.2%

9.8%

 
指標(KPI)

サプライヤー調査実施率(%)

プレスリリース

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