ポジティブ・インパクト・ファイナンスの取組み事例(株式会社トリドールホールディングス)
2022年9月
ポジティブ・インパクト評価(要約)
トリドールホールディングスグループは世界で通用する日本発のグローバルフードカンパニーになることを目指し、国や地域、組織、業態を超えて、お客様に食体験を通じた感動の提供を目指して来た。2022年5月に新中期経営計画を発表するとともに、『本能が歓ぶ食の感動体験を探求し世界中をワクワクさせ続ける』をミッション、『予測不能な進化で未来を拓くグローバルフードカンパニー』をビジョン、『食の感動で、この星を満たせ。』をコーポレートスローガンとして掲げ、企業理念の明確化を行った(図表①)。
同社グループは、全社的なサステナビリティ推進に関わる課題や対応策を協議し承認する組織体制として、同社取締役会の下に、2021年9月にサステナビリティ推進委員会を設置している。サステナビリティ推進委員会の委員長は、同社代表取締役社長である粟田貴也氏が務め、サステナビリティ推進部を中心に、経営企画室、財務部が事務局を担うとともに、原則、同社の取締役・執行役員・部門長、国内子会社社長、海外子会社主管部門長が、サステナビリティ推進委員として参加するほか、各回のテーマ内容に応じて柔軟に、その他従業員を随時招集する運営としている。
サステナビリティ推進委員会は、財務・非財務にまたがり、部門横断的な検討が必要な課題(価値創造モデル・統合報告書・TCFD対応等)について、全社的な方針・計画・課題を検討し、それぞれの事業部門と連携することで、進捗状況の把握・評価を行う体制となっている(図表②)。
また、同社グループは、同社グループが関わる多くの社会課題の中で優先順位をつけ、選択と集中により活動を効果的に行うため、ESGマテリアリティ(重要課題)を2022年3月に特定した。「自社から見た影響度」と「社会からの期待度」が特に高い8つの項目をマテリアリティとして特定し、各マテリアリティに紐づく16のESG目標を設定している。今後、経営規模の拡大やグローバル展開の進捗に合わせ、同社は適時適切にマテリアリティの修正を行っていく方針である(図表③)。
本評価においては、同社グループの事業活動全体に対する包括的分析が行われ、「食を通じた感動提供」・「人と社会とともに」・「地球とともに」の3項目のインパクトを特定し、それぞれのインパクトについて目標と指標(KPI)を設定した(図表④)。
図表①:ミッション・ビジョン・バリュー

図表②:サステビリティ推進体制

図表③:マテリアリティへの取り組み

図表④:ポジティブ・インパクト・ファインスで設定した目標と指標(KPI)
テーマ① |
食を通じた感動提供
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内容 |
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目標と指標(KPI) |
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関連するSDGs | ![]() |
テーマ② |
人と社会とともに
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内容 |
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目標と指標(KPI) |
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関連するSDGs | ![]() ![]() ![]() |
テーマ③ |
地球とともに
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内容 |
資源循環の推進
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目標と指標(KPI) |
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関連するSDGs | ![]() ![]() ![]() |
上記KPIのモニタリング状況
テーマ | 目標と指標(KPI) | 2022年度実績 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | ||||
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当初 | 2024年8月更新 ※2023年度実績よりモニタリングいたします。 |
2025年4月更新 ※2024年度実績よりモニタリングいたします。 |
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1 | 食を通じた感動提供 |
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(a)店舗数の拡大による食品提供機会/量の拡大 |
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変更なし |
変更なし |
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(b)食の安全に対する同社内での管理体制強化 |
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変更なし
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変更なし
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2 | 人と社会とともに |
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(a)店舗展開による雇用拡大と離職者の抑制をすすめる |
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変更なし
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(b)(ア)グループ教育カリキュラムの策定と実行 |
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変更なし
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(b)(イ)提供する食品クオリティ維持のため、麺職人の育成を行うとともに、うどん文化の継承を目指す |
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変更なし
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(c)多様性の尊重(特に女性活躍の推進) |
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変更なし
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変更なし
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(d)理念の浸透と、安全安心な職場環境づくりの推進 |
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変更なし
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3 | 地球とともに |
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資源循環を進める |
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変更なし |
※取組方針変更に伴い、見直しております。 |
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変更なし |