ポジティブ・インパクト・ファイナンスの取組み事例(住友林業株式会社)
2024年12月
2025年12月評価更新
ポジティブ・インパクト評価(要約)
住友林業株式会社(以下、住友林業)は、1691年に創業した木造住宅・注文住宅・戸建住宅のリーディングカンパニーである。「木と生きる幸福。」をコーポレートメッセージに掲げ、木のプロフェッショナルとして、人と地球環境にやさしい「木」を活かし、国内外における山林経営、植林事業から、グローバルなネットワークによる木材・建材の調達・流通・製造・加工や、住宅建築をはじめとする人々の生活に関するあらゆるサービスの提供にいたるまで、独自のバリューチェーンを構築している。住友林業グループは公正、信用を重視し社会を利するという「住友の事業精神」に基づき、人と地球環境にやさしい「木」を活かし、人々の生活に関するあらゆるサービスを通じて、持続可能で豊かな社会の実現に貢献するという経営理念を定め、サステナブルな経営を行っている。
2030年を見据えあるべき姿を定めた長期ビジョン「Mission TREEING 2030」を策定し、その第2フェーズとして3か年の中期経営計画「Mission TREEING 2030 Phase 2」(2025~2027年)を公表、5つの基本方針の一つに「事業とESGの更なる一体化」を掲げている。また、住友林業グループは、長期ビジョンに合わせ、「地球環境への価値」「人と社会への価値」「市場経済への価値」の3つの視点から、9つの重要課題を特定している。
マテリアリティに基づいて掲げる各目標の進捗や達成状況についてはESG推進委員会(委員長の執行役員社長、執行役員を兼務する取締役および各本部長から構成。)で確認し取締役会に報告することでPDCAサイクルを着実に回す運営としている。
本評価では、住友林業の事業活動全体に対する包括的分析を行った。同社のサステナビリティ活動も踏まえ、インパクト領域につき特定のうえ「「森」と「木」の価値向上」「森林経営によるサーキュラーバイオエコノミーの実現」「ウッドサイクルを通じた脱炭素社会実現への貢献」「サプライチェーンに関わる全ての人への配慮」の4項目のインパクトを特定した。これら4項目のインパクトはいずれも同社のマテリアリティに係るものであり、それぞれ設定したKPI(図表④)に基づき、今後モニタリングを実施する予定である。
図表①:長期ビジョン
(2025年12月評価更新)
図表②:住友林業グループのサステナビリティ経営
図表③:マテリアリティ(9つの重要課題と関連するSDGs)
図表④:ポジティブ・インパクト評価で設定した目標と指標(KPI)
| テーマ | 本テーマが創出するインパクト | 目標と指標(KPI) | SDGs |
|---|---|---|---|
| 「森」と「木」の価値向上 | 「森」と「木」の価値向上 |
|
|
| 森林経営によるサーキュラーバイオエコノミーの実現 | 森林経営によるサーキュラーバイオエコノミーの実現 |
|
|
| ウッドサイクルを通じた脱炭素社会実現への貢献 | ウッドサイクルを通じた脱炭素社会実現への貢献 |
|
|
| サプライチェーンに関わる全ての人への配慮 |
|
|
(*)インパクト及び本評価書上明示した具体的な貢献内容に関連するSDGsは、当社が特定したものを採り上げています。
上記KPIのモニタリング状況
| テーマ | 目標と指標(KPI) | 2024年度実績 | 2025年度実績 | 2026年度実績 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 当初 | 2025年12月更新 ※2025年度実績よりモニタリングいたします。 |
||||||
| 1 | 「森」と「木」の価値向上 |
|
|||||
| (a)森林認証の取得推進 |
|
|
227,950ha |
||||
|
|
||||||
|
|||||||
| (b)「森」と「木」の新たな市場の創出に資する研究開発 |
|
|
|
||||
|
|
||||||
| 2 | 森林経営によるサーキュラーバイオエコノミーの実現 |
|
|||||
| (a)ネイチャーポジティブの実現 |
|
|
|
||||
|
|
||||||
|
|||||||
| (b)産業廃棄物の発生抑制・再利用・リサイクル |
|
|
2021年度比5.1%削減(19,971t) |
||||
|
|
||||||
|
|||||||
| (c)水資源の有効利用 |
|
|
2,939,316㎥ |
||||
|
|
||||||
| 3 | ウッドサイクルを通じた脱炭素社会実現への貢献 |
|
|||||
| (a)CO2吸収・固定量の増加 |
|
|
|
||||
|
|
||||||
|
|||||||
| (b)CO2排出量の削減 |
|
|
|
||||
|
|
||||||
|
|||||||
| (c)再生可能エネルギーへの切り替え |
|
|
41.4% |
||||
|
|
||||||
|
|||||||
| (d)ZEHの推進 |
|
|
79.3% |
||||
|
|
||||||
| 4 | サプライチェーンに関わる全ての人への配慮 |
|
|||||
| (a)顧客満足度の向上 |
|
|
56.9pt |
||||
|
|
||||||
|
|||||||
| (b)苦情処理体制の構築・継続運用 |
|
|
|
||||
|
|
||||||
|
|||||||
| (c)女性の活躍推進 |
|
|
13.8% |
||||
|
|
||||||
|
|||||||
| (d)労働災害の原因追及・再発防止 |
|
|
137件 |
||||
|
|
||||||