八尾の絶滅危惧種 ニッポンバラタナゴ

三井住友信託銀行のサステナビリティ活動

ニッポンバラタナゴは、ため池や沼など、水の流れが少ない場所に生息する日本固有の淡水魚です。繁殖期になると、オスの体がバラ色に染まることから「バラタナゴ」と名付けられました。かつては高安地域の池に多く生息していましたが、現在は環境省レッドリストで絶滅危惧1A類に指定され、大阪府八尾市のほか四国の高松市など、ごく限られた地域にのみ生息しています。
2015年6月、三井住友信託銀行はESDプロジェクトとして、八尾市立中高安小学校5年生を対象に、ニッポンバラタナゴについての環境保全授業を実施しました。授業の講師はNPO法人ニッポンバラタナゴ高安研究会の加納義彦代表理事が務め、映像教材を使いながら、地元高安の自然やバラタナゴの生活環境について説明しました。

絶滅危惧種「ニッポンバラタナゴ」

絶滅危惧種「ニッポンバラタナゴ」

ドブ貝解剖の見学。子供たちは熱心にメモを取っていました

ドブ貝解剖の見学。子供たちは熱心にメモを取っていました

かつての高安地域は農業が盛んな場所で、田んぼや畑のために使う雨水や川の水を蓄える「ため池」がたくさんありました。そして、ため池の中で死んだ生き物や腐った枯れ葉などがヘドロとして溜まらないよう、定期的にため池を大掃除する「ドビ流し」という作業が行われていました。このドビ流しによって水がきれいに保たれ、多様な生きものがため池に生息していましたが、農業人口が減ったことで濁ったままのため池が増え、ニッポンバラタナゴは絶滅の危機に瀕しました。人間の暮らしの変化が、生きものの環境にも大きな影響を与えてしまったのです。
加納代表理事は「ニッポンバラタナゴを守ることは、八尾の豊かな自然と文化を守ること。そして、そこに暮らす生きものを守ること。」と子供たちに語りかけました。
映像教材を用いた説明に続いて、バラタナゴの卵が産みつけられているドブ貝の解剖と、成魚や稚魚、卵のスケッチをする時間も設けられました。子供たちはキラキラと目を輝かせ、ルーペでバラタナゴの血管や心臓など細部の様子まで観察し、丁寧に描き写しました。
授業の最後に、「バラタナゴを守るために私たちができることは何でしょう」と問いかけると、「汚れた水を流さないようにする」「ゴミの出す量を少なくする」など、自分たちが取り組める身近な環境保全について、子供たちからさまざまな意見が上がりました。

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