3. 3つの滝と原生林に豊かな自然-恵庭渓谷
白扇の滝

エゾマツやナラの原生林が残る
恵庭市街から車で道道117号を支笏湖方面に進むと、えにわ湖や、緑のふるさと森林公園、白扇の滝、三段の滝、ラルマナイの滝などがある恵庭渓谷に到着します。
恵庭渓谷の一番の見所である、白扇の滝、三段の滝、ラルマナイの滝ではエゾマツやナラ、カシワなどの原生林が生い茂り、新緑の季節から夏にかけては、清涼感あふれる水しぶきと木漏れ日のシャワーをあびることができます。秋にはハルニレやイチョウ、ミズナラ、カエデ、シラカバなどの紅葉が見ごろを迎え、多くの人々を魅了しています。
江戸時代には、この一帯の原生林の中にある木目が美しいエゾマツを伐採し、恵庭の中心を流れる漁川を利用して石狩川河口まで流送し、船で江戸や大阪に運んでいました。
川辺にはイワナの仲間であるオショロコマや、ニホンザリガニが生息し、運がよければカワセミやカラスアゲハも見ることができます。
緑のふるさと森林公園の入り口

市民の手によって植樹された1,000本の桜
波打つ丘陵地にある緑のふるさと森林公園は、総面積37.8haの園内に、クマゲラやアカゲラなどの野鳥やエゾリスに出会える「ふれあいの森」や、育林体験やきのこと果実栽培を学べる「よろこびの森」、全14コースの森林アスレチックで遊べる「いこいの森」があり、それぞれのテーマにふさわしい環境や施設が備わっています。
漁川ダムの建設によって生まれた人造湖であるえにわ湖は、周囲の深い緑が湖面に反射しすがすがしい景観です。ダム完成時にえにわ湖を市民の憩いの場とするため、ダム下流右岸に市民の手によって約1,000本の桜を植樹した桜公園は市民に親しまれています。
市民によって植えられた桜公園

現地への交通(2017年9月現在)
- JR札幌駅から道道117号沿いの「白扇の滝」まで 車で約50分
- JR恵庭駅から道道117号沿いの「白扇の滝」まで 車で約30分

恵庭市役所(文・写真)
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