集積された先人の知。
今と向き合う私たちの知。
つなげば、次の景色が見える。
2013年入社
Career Pass
これまでの歩み
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2013年
入社。個人事業に配属。東京都内の営業店で個人のお客さまへの営業を担当
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2015年
マーケット事業へ異動。マーケット企画部でデリバティブ取引に必要な契約交渉などを担当
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2020年
資金為替部へ。当社外債発行などを担当。2021年12月から外貨資金繰りを担当
ビジネスに必要な外貨資金を調達する。
あの15億ドルも私たちの仕事。
海外企業への投融資に力を入れている日本の大手金融機関。三井住友信託銀行は信託を用いた資金循環を創造するために世界中に投融資を行っており、円だけでなく、米ドル、ユーロ、ポンド、豪ドルといった外貨で資金を保有する必要性が高まっている。デスク上の複数のモニターで金利の推移などを見つめながら、この外貨資金繰りを担っているのが、酒井がリーダーを務める外貨資金チームだ。
外貨の調達と一言でいっても、必要とされているのが短期の資金なのか、長期の資金なのかによっても手段は変わってきます。外貨建ての債券を発行して調達したり、個人や法人のお客さまから外貨の預金をいただくことで調達したり、他の金融機関から借りるといったいくつもの方法から、調達にかかるコストやスピードを考慮して選び、組み合わせて、外貨の資金繰りを行っています。
1年半後までにこのくらいの米ドルが必要だといった中長期的な資金調達はもちろん、1週間先の債券投資で2億米ドルの出金がある、といった高い機動力が必要な調達もあります。大きな提携では金額も大きくなります。たとえば、2022年に米国の大手投資ファンドとの新規業務提携に伴って当社が15億ドルを出資したニュースが経済紙で報道されましたが、その資金を調達していたのも私たちのチームです。外貨資金繰りは、グローバルビジネスを進展させている当社の根幹を支える業務だと認識しています。
業務経験の少ない自分に務まるのだろうか。
不安を飲み込んで、やると決めたリーダー。
重要な役割を担う外貨資金チームだが、外貨資金繰りを担当するメンバーは酒井を含めて5名の少数精鋭。経営企画部、財務企画部、法人事業などから寄せられる外貨資金調達のニーズに応えられるように、様々な手段で調達をする。それぞれの調達がどういう状況なのか。それに対してどのようなアクションをしなくてはいけないのか。リーダーの酒井は全体を俯瞰しながら、メンバーからの相談にのり、フォローしていく。
デリバティブ取引の契約交渉などの業務を経て、外貨資金繰りの仕事を担当するようになったのは2021年12月でした。そのわずか3ヶ月後に、チームのリーダーに任命されました。マーケット事業で6年の経験を積んでいるとはいえ、外貨資金繰りの経験はまだ少ない自分にリーダーが務まるのか、不安でした。これまでの仕事が評価されての任命であり、あなたはより大きな役割を担う力があるという言葉を上司からいただき、期待に応えて頑張ることにしました。任されたからには、投げ出したくはありません。やると決めてからは、自分の経験や知識の少なさも隠さず、ここから先はわからないから教えてほしいと、自分よりも経験の多いチームのメンバーに素直に聞いて、周りに助けてもらいながらマネジメントを始めました。豊富な知識で引っ張っていくというよりは、みんなの知見を集めて一緒に頑張っていく。そういうリーダーであろうと思いました。
他の金融機関からの資金調達や運用を行うインターバンクの取引では、レートが一つに決まっているわけではありません。そのときの調達状況や市場の状況を考えたとき、どのレートが適切なのか。調達するタイミングも、市場の動きを見て今日がいいのか、明日がいいのか。メンバーの知識を集め、一緒に考えながら業務を進めてきました。
変わった外貨調達の環境。見えない解。
考える。ディスカッションする。考える。
しかし、世界経済は、新リーダーの酒井が十分な経験を積まないうちに、大きな変化を始める。2022年3月半ば、米国連邦準備制度理事会(FRB)が、ゼロ金利政策を解除し、政策金利の引き上げを開始したのだ。世界経済に大きな影響力を持つ米国の、コロナ禍からの経済回復の一方で進むインフレを封じ込めるための決断。これが金融市場にどのような影響を及ぼし、自分たちの外貨資金繰りはどう対応するべきか。酒井たち資金チームの緊張感も高まった。
まず単純に金利が上がることで、今まで調達していたレートでは調達できなくなり、調達コストは上がります。それだけでなく、1回の利上げ幅が0.25%から0.5%、0.75%へと、これまでにないハイペースでの利上げが行われたことで、金利の先行き不透明感から市場にドルを出していた人たちが出さなくなる変化も見られました。外貨調達環境が今までとは大きく変わって、誰も経験したことのない局面となり、様々な考慮しなくてはいけないことが発生しました。
ひたすら市場の状況を自分で考える。経験豊富な上司、先輩、チームメンバーとのディスカッションやレポートを読むことを通じて、自分が持っていなかった視点を追加する。そしてまた、考える。やってきたことは、それに尽きます。
私がリーダーではありますが、自分一人ではなく、個々の取引を担っているメンバーの意見を聞いて、次の方向を打ち出してきました。ただ、あの人が言ったから、ではなく、自分がちゃんと腹落ちするまで考え抜き、調べ抜くことは信念としています。この大変な時期を経験することは今後の自分の大きな糧になると、むしろやりがいを感じることができています。
大変さを夢中で乗り越えているうちに、
見える景色が変わっている。
世界的な感染症。突然の軍事侵攻。それによるサプライチェーンの混乱。次々と変化する世界経済、金融市場に向き合い続けるマーケット事業の仕事も、日々、その姿勢や視点を変え続けなければならないものなのかもしれない。ただ、変わり続けるなかにも、三井住友信託銀行らしさのようなものはあるのだろうか。実感する「らしさ」はあるのかを酒井に聞いた。
あると思います。私が強く感じるのは、持っている知見を自分の中だけに留めずに、周囲や後の人たちに伝えていこうとする文化です。マーケット事業には事業内のWEBサイトがあって、そこで先人たちのいろいろな分析や知恵、ノウハウが公開されています。こんなとき先輩たちはどうしていたのだろうと、そこに調べに行くことも多くあります。過去の人たちと時代を越えて意見交換している感覚です。
そうやって知見の共有を大事にしている一方で、それに縛ろうともしないのも、マーケット事業らしいところです。先輩の考えに迎合することは求められず、いい視点だと思えば取り入れる。そこに自分の新たな視点をもう一つ追加して、また次へと伝えていく。そういうマインドが私たちにはあると思います。
大変さを夢中で乗り越えているうちに、ほんの一年前の自分と比べても、見える景色が変わっているのを感じます。見えていなかったものが見えるようになっている。大事な仕事を任せることで、人を大きく成長させるのも当社らしさだと感じています。
世界の動きを肌で感じ、独りよがりに陥らず、人の知を集めた力を信じて。今日も酒井は世界のマーケットを着実に進んでいる。
