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Project story
プロジェクトストーリー
Project 04

スマートフォンアプリ「スマートライフデザイナー」開発プロジェクト

新しい形のお客さま接点をつくり
人生100年時代に
寄り添う。

Prologue

「人生100年時代」「老後資金2000万円問題」といった話題が取り沙汰されるなど、将来にむけた資産形成に注目が集まっている。
多くの人が抱えるお金の悩みを解決するための、ひとつの手段として生まれた「スマートライフデザイナー」は、ライフプランの設計や、家計・資産を一括管理する機能、資産形成に関する情報収集サービスなどをまとめて提供するスマートフォンアプリ。その開発プロジェクトは、2020年に始動した。

Member

竹村 祐輝
個人事業

2014年入社。熊本支店、ダイレクトバンキング部、個人企画部を経て、2022年からチャネル戦略推進部に所属。

大島 一軌
経営管理各部

金融機関向けシステム開発会社を経て、2018年キャリア入社。以降、IT業務推進第一部に所属。

Project Story

課題は、現役世代の
お客さまとの接点強化。
その解決策となるアプリをつくろう。

三井住友信託銀行は、対面でのコンサルティングに強みを持つ一方で来店が難しい現役世代のお客さまと接する機会が少ないといった課題を抱えていた。より多くの方に当社を利用していただき、長期的視点での資産形成のサポートを実現するためには、非対面での接触を強化することが必要不可欠。そこで、チャットボットの導入や来店予約システムの運営など、WEBサービスの導入経験がある、個人企画部(当時)の竹村に白羽の矢が立った。
竹村 生涯にわたり、お客さまからベストパートナーとして当社を選んでいただくためには、現役世代の頃から長い時間をかけて、お客さまとの信頼関係を築いていくことが必要となるのですが、実際には簡単ではありませんでした。例えば、住宅ローンを借りていただいたお客さまとのお取引が、ローン完済後に終了してしまうケースや、あるいは、企業年金制度を通じてのつながりはあるが、個人口座の開設には至らず、退職後に当社とお取引いただけないケースがあり、それが当社の悩みでした。ご来店いただき直接お会いすることが難しいとされる、現役世代のお客さまへのコンサルティングが行き届いておらず、機会損失が生まれていたのです。そうした背景の中、非対面戦略を担っていた私に声が掛かり、会社の組織横断でプロジェクトの全体を推進するポジションに任命されました。
最初に取り組んだのは、現役世代のお客さまとの継続的かつ、多角的なお付き合いを実現するためには何が必要なのかを、お客さまや社員へのインタビュー、ワークショップなどを通じて探ることでした。お客さまについてわかったことは、信託銀行という名前が一人歩きし、「敷居が高そう」「自分には関係のない銀行だ」といったイメージを持たれていること。また、資産形成に関して漠然とした不安を抱えつつも相談相手がいないという悩みを抱えていることでした。社員からわかったことは、年金・資産形成に関する幅広い専門知識・解決手段を有しながらも、現役世代のお客さまに伝える接点が少なく、ジレンマを抱えていたということでした。その結果をもとに検討を重ね、当社を身近に感じてもらえる、そして、資産管理だけでなく、ライフプラン設計やお金に関する情報収集もまとめて行えるようにし、お客さまにしっかりと伝えられるようなアプリを作るという方向性を見出しました。コンセプトは、「人生100年時代に向けて必要なお金をともにデザインするアプリ」。まだ手探りの段階ではありましたが、「面白いものが生まれるかもしれない」という、期待を感じたのを覚えています。

今までにないアプリを、
今までにない開発方法で。

竹村らの手によって導き出されたプロジェクトのアイデアや方向性。それらをもとに、システムの観点から実行可能な開発計画を策定し、形にするのが、大島が所属するIT業務推進第一部だ。限られた時間の中で進められた、スマートフォンアプリ開発。それは大島にとっても、三井住友信託銀行にとっても、大きなチャレンジだった。
大島 アプリの制作が決定後、プロジェクトにアサインされたのは2021年の2月頃です。IT側からプロジェクトを推進していくポジションとして参画しました。どうすればコンセプトに沿ったアプリを生み出すことができるのか。要件定義や、搭載する機能・情報の整理、UIデザイン設計、開発計画の策定など、竹村さんをはじめ、個人事業部や年金事業部、外部パートナーといった多くの関係者と膝をつきあわせ、あらゆる議論を尽くしました。事業部を横断したスマートフォンアプリの開発は、当社にとって初めての試み。前例がないため試行錯誤の連続でしたが、そんな仕事に根っこの部分から携われるという、大きな使命感に駆られましたね。
アプリのリリース予定日は、2022年の4月1日。プロジェクトの規模を踏まえると、タイトなスケジュールだったため、意思決定や開発のスピードも非常に重要でした。開発の初期段階から確実性を求める慎重な進行では、リリース予定日に間に合わない。そこで開発の一部に、高速でトライアンドエラーを繰り返していくアジャイル開発を取り入れました。これまで当社が手がけてきたプロジェクトの中でも、際立ってスピード感を重視した進行と決断の連続に、私自身も戸惑うことはありましたが、プロジェクト推進の方法に新たな観点・選択肢を得られたのは、思わぬ副産物だったかもしれません。

事業部を横断したプロジェクト。
だからこそ生まれた、
葛藤とシナジー。

最も苦労したポイントは、事業部を超えた連携であったと二人は口を揃える。個人・職域・年金、それぞれの事業部の立場からのこだわり、主張を汲み取り、議論を重ねながらプロジェクトを推進していく。その葛藤の先には、新たなシナジーが生まれていった。
竹村 全体の画面構成を決めるフェーズは、最も調整が難しかったです。個人事業部からは、広く一般のお客さまへ向けたものを、一方で年金事業部からは、年金制度に関する機能のリッチ化を求められました。お互いの譲れないラインを把握しながら、さらにシステム側の視点も取り入れ、ベストな着地点を見つけるために奔走しましたね。その中でも意識していたのは、それぞれの顔色を伺うだけの調整にならないようにすること。想いを汲み取りつつも、エンドユーザーにとっての、利便性や利用価値という視点を常に心掛けていました。要件定義にあたるプロジェクトの初期段階でしたが、このフェーズを特に丁寧に進めた記憶があります。
大島 竹村さんが集約した内容に、システムの観点から意見を発信し、何度も各事業部と調整していく。その繰り返しには骨を折りました。しかし、議論を重ねるにつれ、少しずつ意識が統一されていく感覚もありましたね。最終的には、個人のお客さまに年金制度への興味喚起ができ、年金制度をご利用のお客さまには、年金以外の機能・サービスでアプローチできる、そんな構成・導線を生み出せたと感じています。また、これまでは事業部ごとのIT担当者が個別にシステム開発を行っていましたが、このプロジェクトを通じて、部署の垣根がなくなったのではないでしょうか。事業部を横断した当社らしい連携は、今後の開発プロジェクトにも活かされる部分は大きいと思います。

確かなインパクトを残した初年度。
プロジェクトは、
これからも続いていく。

2022年4月1日、当初の予定通りにリリースされた「スマートライフデザイナー」。初年度から利用者数は12万人を超え、「2022年度グッドデザイン賞」を受賞するなど、対外的な評価も獲得した。プロジェクトを1から推進してきた二人に、リリース後の心境やこれからの展望を聞いた。
竹村 無事に予定通りリリースでき、多くのお客さまから利用していただけたことに、まずはほっとしましたね。限られた時間の中でも密に連携しながら、丁寧にプロジェクトを進め、あきらめることなくベストを尽くしたことが報われたのだと思います。初年度の利用者数の目標は10万人でしたが、より多くのお客さまに評価してご利用いただけたこと、UI・UXやコンセプトが評価され「グッドデザイン賞 ※1」を受賞したことも、自信につながりました。また、当社の店頭に立つ社員からも高い評価をいただき、積極的にお客さまにご案内しているという声を耳にしたときに、このプロジェクトの価値を再認識できました。
大島 アプリの公開直後の深夜に、自分のスマホでダウンロードしたのですが、これまで開発段階で、何百回、何千回も見てきた画面が、特別なものとして目に映ったのを覚えています。その時は、目頭に熱いものを感じましたね。個人的にも新しいチャレンジができたことや、三井住友信託銀行にとっても、お客さまとの新しい接点を生み出せたことに、大きな達成感がありました。けれども、このアプリはリリースして終わりではありません。これからも改良を加えながら、当社を身近に感じていただくツールとして、多くの人の資産形成を支える存在として、それこそ100年といわれる人生に、長く寄り添えるアプリへと育てていきたいと思っています。
※1 グッドデザイン賞 1957 年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。 国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテー マの解決にデザインを活かすことを目的に毎年実施されています。受賞のシンボルである「G マーク」は優れたデザインの 象徴として広く親しまれています。(詳細はこちら:http://www.g-mark.org/)

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