Sumitomo Mitsui Trust Bank Recruit 2024
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Project story
プロジェクトストーリー
Project 03

事業部間連携によるウェルス・マネジメントプロジェクト

個人・法人の垣根を
越えて、
企業オーナーの資産を
支え抜く。

Prologue

富裕層のお客さま向けに、総合的な金融サービスを提供するウェルス・マネジメント部。個人であり、特に法人の代表でもある企業オーナーがお客さまの場合は、多岐にわたる資産管理ニーズに応えるために複数の事業部と連携する役割も果たす。
和泉努が担当していたのは、上場企業を一代で築き上げたあるオーナーさま。お客さま個人への不動産仲介から始まった取引は、証券代行の委託替え、さらには100億円の融資へと取引が発展していった。ウェルス・マネジメント部内で不動産の専門担当として不動産各部との橋渡し役を担う磯貝洋雄をはじめ、様々な他の事業部と連携し、一体となってお客さまのご要望に応え抜いた好事例を紹介する。

Member

和泉 努
プライベートバンキング横断領域

2009年入社。個人向け営業、法人営業を経たのち自ら手を挙げ、2016年からウェルス・マネジメント部で企業オーナー向け営業に従事。

磯貝 洋雄
プライベートバンキング横断領域

2014年入社。個人向け営業、不動産営業を経験したのちに、2020年からウェルス・マネジメント部で富裕層向けの不動産営業に特化。

Project Story

同じ方向を向く。汗をかく。
ゼロからのリレーション構築。

プライベートバンカーとして企業オーナー個人の資産運用を担当する和泉には、かねてよりアプローチを続けていたお客さまがいた。そのお客さまは日本を代表する超富裕層の一人。多忙なご本人に面談できるのは年に1回程度で、取引を一任されている「番頭さん」に定期的にアポイントをとるも、5年以上にわたり既存取引が深まることはなかった。だが、ご紹介した物件が先方の目に留まったことで事態は動き出す。
和泉 お探しになっていたのは、オーナーさまの終の住処でした。中々物件が出ない特定のエリア、かつお客さまの拘りも非常に強かった為、何度も物件はご紹介しましたが、お客さまが納得される物件をご紹介できない日々が何年も続いていました。そんな中、数少ないお客さまとの直接の面談で「検討エリアを少し広げたい」、と言われたことで候補に上がったのが、Aという物件でした。物件をご紹介した翌朝、番頭さんからお電話をいただいて「今日中に本人が面談したいと言っている。どこかで15分ほどもらえませんか」と。これを機に、様々なご相談をいただくようになりました。信頼を獲得するために心がけていたことはクイックレスポンスと、一つひとつのご要望に真摯に応え抜くこと。通常の業務範囲にないことでも、リクエストがあれば誠心誠意対応していました。例えば、オーナーさまが自ら見つけた不動産の購入相談を受けた際は、オーナーさまがその不動産所有者に対してプレゼンする資料を代わりに作成したこともあります。その時のディールは残念ながら成就しませんでしたが、オーナーさまからは「完璧な資料だった」と後日お褒めをいただき、「自宅のことはすべて三井住友信託銀行に任せます」とまで言っていただけるほど、リレーションは深まっていきました。お客さまの不動産のニーズに関して、細かなフォローを率先して担ってくれたのが磯貝さんです。
磯貝 和泉さんから企業オーナーさまの自宅用地の探索依頼を受けて、私が様々な候補物件を探し、数年前からご紹介を続けていました。そのオーナーさまには、同時期に他行や複数の不動産業者もアプローチしていましたが、我々にはお客さまと同じ方向を向いて、どこまでも寄り添う覚悟があった。不動産仲介の場合、契約が終わると同時に仲介者がフェードアウトしていくのが一般的ですが、我々は決済や引渡しのところまで手厚くフォローをしていました。数字にならないところでも手を抜かず、汗をかいていたところをご評価いただいたのだと思います。

個人から法人への取引深耕。
信頼関係が、高いハードルを超えた。

企業オーナーにとっては、自身が経営する法人もまた重要な資産。個人・法人・投資家との接点を持つ専業信託銀行ならではの強みを活かし、お客さまが大切にされている資産のすべてをトータルで支援していくことは、社の方針にもなっている。オーナーさまと個人取引を開始した当初から、和泉らが思い描いていたのは、法人の領域まで含めた包括的なウェルスマネジメントの実現だった。
和泉 以前から、当社の法人営業部もオーナーさまが運営している企業に対し、取引深耕を目指して再三アプローチをしていました。特にご提案していたのは、株主名簿管理人として株式業務全般を代行する証券代行サービスです。企業にとって、証券代行を委託するのは特定の1社のみ。当時は他社がその業務を担っており、個人取引が深まる前にオーナーさま宛てに打診したことはありましたが、「そういう話は会社の担当部署宛てに提案して欲しい」と前向きな回答はいただけず、委託替えのきっかけを掴むことすらできていませんでした。しかし、不動産を通じて深まったオーナー個人とのリレーションを踏まえ、改めて証券代行の委託替えをご提案したところ、「ここまで色々と対応してくれたSMTBには非常に感謝している。ぜひ私あてに提案してほしい」とトップダウンで検討を開始してくださることに。育んだ信頼関係によって、ついに重い扉を開くことができました。その後、法人営業部・証券代行部のメンバーのアプローチが実って、オーナーさまが運営する上場企業の証券代行業務を受託できました。個人から法人への取引深耕、なおかつ証券代行への展開は、当社としてエポックメイキングな出来事で、個人的にも非常にやりがいを感じました。というのも、トップアプローチで個人から法人へ取引を広げていくことは、プライベートバンカーを志した当初から、いつか実現したいと思っていた展開だったからです。日頃から意識的に営業活動を続けてきたことが、ひとつ形になったことが本当に嬉しかったですね。

短期間での巨額融資。
最短で結果を出した、事業部間連携。

オーナーさまとの取引は、その後も順調に拡大し、物件Aの不動産仲介に次いで、B・C・D・Eと他の物件の話も進んでいった。なかでも、三井住友信託銀行の総合力が発揮されたのは、物件Eの仲介と、その取得に必要な100億円近い融資をわずか1ヶ月半で実行するという大掛かりなプロジェクトだった。
和泉 債権保全を盤石にしたい審査部門も納得するスキームを組むために、社内の関係各所を巻き込みながら、考えに考えました。特に頻繁にやりとりしていたのは、法人事業のライン。企業オーナー個人に対して大きなご融資をする場合、その企業の信用分析は不可欠です。当社として、どこまでオーナーさま個人に対して融資ができるのか。定量・定性どちらの観点からも根拠を示すために、業界分析や業績検証など、かなり重たい分析を急ピッチで取り組んでくれた法人事業のメンバーには、どれほど助けられたか分かりません。短期間で結果を出せたのは、事業部間で普段から密接に連携していたからこそだと思います。今となっては笑い話ですが、決済のタイムリミットが迫ったある日の夜、お風呂の中で思いついたスキームで、最終的には社内外を説得でき、無事に融資を実行できました。
磯貝 当社はよく「独立系」と言われますが、それを強く実感したディールでした。たとえば、買主さまを担当する我々ウェルス・マネジメント部と、売主さまを担当する不動産営業部が同じフロアにいるので即座に情報取得ができる。売主さまと買主さまで相反するご要望をまとめ上げて妥協点を探っていくために、何度も繰り返し議論を重ねました。事業間連携がここまで密にできるのも、ワンストップでお客さまのニーズに応えられる独立系だからこそだと思いますね。

どんなご相談もまずは、
三井住友信託銀行に。
ファーストコールバンクとして、
これからも。

不動産仲介の世界は、ディールバイディール。物件の仲介が終われば、お客さまとの取引も終了となるケースがほとんどだ。だが、和泉らとオーナーさまとのやりとりは今現在も途絶えることはない。他のご相談においても、「まずは三井住友信託銀行に」と相談してもらえる関係性が構築できている。
磯貝 ご提案できる商品そのものに他社との大きな違いはなく、違いが出るとしたら、どれだけお客さまのために動けるか、どれだけ汗をかけるか、という「人」の力、その1点のみだと思っています。だからこそ、「できる」「できない」で判断するのではなく、事業部間の連携が柔軟にできるこの環境を十分に活かして、どんなご要望に対してもベストなご提案を続けていきたいと思っています。
和泉 「とりあえず和泉に相談すればなんとかなる」。そんなふうに頼っていただけるプライベートバンカーになることが私の目標。だからこそ、オーナーさまに様々な局面でいちばんに頼っていただけるのは本望です。肝に銘じているのは、信頼を築くまでには時間がかかり、失うのはほんの一瞬だということ。リレーションが深くなっていたとしても、そこに一切甘んじず、締めるところはしっかり締める。その上で、枠にとらわれない発想で、今後もオーナーさまの夢を叶えるお手伝いをさせていただきたいと思っています。

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