エンディングノートとは

これからの人生を安心して、楽しく、そして最期まで自分らしくハッピーな老後を過ごすためにつくるものです。エンディングノートを書くことにより、自分の人生を振り返り、自分の考えや家族への想いをしっかり届けることができるようになります。

エンディングノートはどこで入手することができるのか

エンディングノートに決まった形はありません。自分に合ったものを使用しましょう。大型書店や文具店、インターネット通販等幅広い場所で販売されています。

エンディングノートと遺言書の違い

エンディングノートは遺言と違い法的な拘束力はありません。

エンディングノート 遺言書
法的効力 なし あり
書き方 どのように書いても良い 決まった形式で書く必要あり
内容 自由(生前のことを記載しても良い) 相続財産の処理について記載する必要あり
作成費用 無料~数千円 無料~数百万円
相続人等が確認するタイミング 死後すぐにもしくは生前でも可能 死後に所定の手続きにより開封(家庭裁判所の検認を受けた後にしか開封できない場合もあり)

エンディングノートいつから書くべき?

エンディングノートは何歳から書き始めるべきという決まりはありません。そのため、いつ書き始めても良いのです。

しかし、生きている限りいつ何が起こっても不思議ではありません。おすすめのタイミングとしては、「思い立った今」まず書いてみてはいかがでしょうか。

エンディングノート作成のメリット

エンディングノートを作成するメリットは4つあげられます。

①終活をスムーズに進められる

終活とは、人生のおわりをより前向きに、より自分らしく迎えるための活動です。しかし、実際に終活をはじめようとすると、生前の身辺整理から死後の財産分与とやることが沢山あり、何から手を付けて良いかわからなくなってしまう人も少なくはありません。そのようなときにエンディングノートを書いて整理をすることで、より終活をスムーズに進めることができます。

②介護・医療・終末期の希望を伝えられる

エンディングノートでは生前の自分の希望を伝えることができます。例えば認知症や介護の状態になり意思表示ができなくなってしまった場合にそなえ、あらかじめ在宅介護を望むのか施設介護を望むのか、どなたに介護をおねがいし金銭を託したいのか等、自分の希望を明記しておくことが可能です。

③家族の負担を軽減する

②の内容に通ずる話になりますが、エンディングノートで自分の希望を伝えることにより、生前意思表示ができなくなってしまった場合に家族への意思決定の負担を減らすことが可能になります。また死後においても葬儀の方法等、事務的な手続きから友人知人への訃報連絡等の伝えたいメッセージを残しておくことにより、家族の意思決定の負担を減らすことが可能になります。

④日常生活でも役に立つ

エンディングノートに印鑑や通帳の管理場所、クレジットカードの情報等を書き出しておくと、必要になった場合に何がどこにあるのか、どのような情報だったのかすぐに確認することができます。

エンディングノート作成のポイント

エンディングノートを作成する方はまず「いきなり全部埋めようと思わない」ことが大切です。エンディングノートによっては項目が用意されていることもありますので、何を書けばよいかわからない場合には、項目が用意されているノートを使用するのも一つの方法です。

おすすめの書き方

エンディングノートを書き始めるにあたり、おすすめの書き方を2つ紹介します。

①書き易いところから書く

エンディングノートを書こうと思ったきっかけを思い出し、自分が書きたいところから書きましょう。

②周りの人が困るところから書く

自分に何かあった時に周りの人が困らないようにエンディングノートを書いて準備をしておくことができます。

周りの人が困ることの例「医療・介護のこと」

例えば容態が急に悪くなり意識がない状態になってしまった場合、本人に聞くことができないので周りの人が困ってしまうケースが考えられます。

まずは、医療や介護についての自分の意向を記載しておくと良いかもしれません。

周りの人が困ることの例「重要書類の保管場所」

例えば認知症になった場合、本人に聞くことができない為、何か備えがあったとしても対応ができない場合があります。

遺言書等重要書類の保管場所については記載しておくようにしましょう。

周りの人が困ることの例「もしもの時の希望」

もしも自分に何かあった時に、葬儀や納骨といった手続きのみならず、友人知人への訃報連絡や家族へ伝えたいメッセージある場合等、自分の希望を書いておくと、周りの人への負担を減らすことができるかもしれません。

これだけは書いておきたい8の項目!

エンディングノートによく記載されている8の項目についてご紹介します。なかなか考えがまとまらない方は、上から順にひとつずつ書いてみましょう。

①自分自身について 個人情報、死亡通知人、訃報連絡先
②相続財産について 預貯金、金庫などに保管している現金、不動産、有価証券、貴金属、骨董品など価値のあるコレクション
③今後の医療や介護について 終末医療、延命措置、認知症になった場合、介護、持病
④お葬式やお墓のこと 葬儀の方法(一般葬・家族葬・直葬・生前葬など)、納骨の方法・場所、お墓について(墓じまいの有無)、遺影に使う写真
⑤片付けについて 家財、年金・保険の役所関連の手続き、デジタル資産、SNS
⑥ペットについて 名前、年齢、託し先
⑦手続きのこと 遺言の有無について
⑧メッセージ 家族やお世話になった方へのメッセージ

エンディングノートを書き終えたら

エンディングノートは書き終えたら終わりではありません。大切な自分の想いを届けるまでがエンディングノートの役割です。

保管方法について

自己責任のもと簡単に見つからない場所に厳重に保管しましょう。

見つけるのに苦労する場所だといざという時に誰にも見つからない恐れがありますので、信頼できる親族に存在を教えておく等、対策をとりましょう。

見直しについて

定期的に見直して、心境の変化や身体的変化、資産状況などが変わった時は書き直しましょう。誕生日など、1年に1回など日付を決めて見直すのも、その都度人生を振り返る機会になるかもしれません。

エンディングノートにはたくさんの項目があり、何からどう始めればいいのか分からず、まだ先の話だからと後回しにしている人も多いのではないでしょうか。

しかし生きている限りいつ何が起こっても不思議ではありません。

今までの人生や家族との大切な思い出を振り返りながらハッピーな老後を想い、書いてみてはいかがでしょうか。

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三井住友信託銀行 人生100年応援部 毛利 理奈

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